「暗算はするな！」

もう何十年も前なのに今でもはっきりと覚えていますが、塾長が高校１年生の時の数学の先生がしょっちゅう「暗算はするな！」とおっしゃっていました。もちろん九九でも筆算をしなさいという意味ではありません。問題を解く時に途中経過を省略せずにすべて書きなさい、ということです。これは今でも他の塾の先生方と話している時によく出る勉強法のひとつです。

私も数学を教えている時には必ず徹底させます。その理由はいくつもあるのですが、今日のところは２つだけあげておきます。ひとつはケアレスミスを防ぐためです。＋（プラス）-（マイナス）の符号を間違えたり、（カッコ）忘れたりという単純なミスに気付かずに進めてしまうことが多いんですよね。もうひとつは見直しをする時に間違いを見つけやすくするためです。数学の計算に限らず自分の答えを見直すことは絶対に必要なことなのですが、計算過程を飛ばすと後で見た時にどうやってそうしたのかがわからないことがあり、見直しに余計な時間がかかります。そしてこれは生徒と私がいっしょに見直す時にも「あ！ここで間違えたんだね」ということがわかりやすいことになります。

テストが返ってきた時に思ったほど点数がよくなかったという人はぜひとも実行してみてください。