ゾンビになるな！

NHKのEテレに「モーガン・フリーマン　時空を超えて」という番組があります。あの名優モーガン・フリーマンが案内役を務める科学番組です。科学番組というと何だか堅苦しいですが、日本の科学番組とは発想が全く違っています。日本の科学番組は難しい内容をできるだけ簡単に、わかりやすく解説するというものばかりですが、この「時空を超えて」は一般人向きには作られていますが、深く問題を掘り下げていく感じですから、けっこう難しいことも多いです。宇宙人を扱うかと思えば、神を扱ったりと幅広い内容です。哲学的な感じさえします。

先日「人間が“ゾンビ”になることはあるのか？」という回がありました。気になるタイトルですよね。科学者が真剣にゾンビについて語っています。現実に昆虫の体を乗っ取ってしまう菌類が存在するという話から始まって、ウイルスなどが病気を引き起こすメカニズムをわかりやすく説明してくれました。また、昆虫の脳に電極を差し込んで思い通りに操る話しも出てきました。

最後に出てきた話が私には興味深かったのですが、ある神経学者が「ゾンビ化することにメリットがある」という話でした。人間の動作のほとんどは無意識の産物なんです。例えば歩く時に脚の筋肉をこう動かして、同時にこういうふうにバランスを取って・・・なんて考えることはありません。つまり無意識に行っているわけです。これを彼はゾンビ状態と呼んでいます。しかし、このために人間は行動の２％くらいしか考えなくなってしまったとのことです。

これは私が考えずに勉強することは単なる作業だ！と言ってきたことと同じですね。また、昨日書いたシニアコースにも関連することです。毎日同じことをくり返していると脳は働いていないんです。だから脳は怠けてしまって痴呆になるのだと思います。自分で積極的に脳の様々な部分を使っていかないとゾンビになってしまいますよ。