Shall we ～ と Let’s ～

昨日の授業の中で次のような問題がありました。

Shall we play basketball after school ? を

　　　　 play basketball after school . に書き換えなさい。

答えは Let’s ですね。

中学校では「～しよう」という時には「Let’s ～」を使うんだ、くらいしか習わないと思います。細かいことは高校生になると理解できるようになりますが、わざわざ中学校の時に出てきたLet’sってこういうことだ、なんていう先生は少ないでしょうね。調べてみるとShall we ～の方がていねいで、Let’s ～は親しい間で使うくだけた言い方だと書いてあることが多いです。確かにそうだと思います。これは少し考えればわかります。Shall we ～の文は主語がちゃんとある疑問文ですよね。それに対して Let’s は let us の省略形です。let というのは「～させる」という動詞です。動詞から始まるということは主語がありませんから命令形ですよね。省略形である上に命令形ですから親しい間柄で使う言葉だとわかるでしょう。

先ほどの問題文を日本語にしてみると「放課後にバスケットボールをしましょうか？」と「放課後にバスケットしようぜ！」みたいな感じでしょうか。説明していると生徒が「Shall we dance?」の Shall we と同じ？と言うので、そうそう！いいことに気づいたね！って感じでした。「Shall we dance?」だったら、初めて会った女性に「踊っていただけますか？」って感じだし、「Let’s dance.」だったら友だちに「踊ろうぜ！」って感じか・・・と納得した生徒でした。

でも、今ではshall は Let’s の文の付加疑問くらいしか使わないんじゃないでしょうか。Let’s go shopping, shall we?（買い物に行きましょうね）なんてやつです。Shall we ～? の疑問文でも答える時には「Yes, let’s.」「 No, let’s not.」ですよね。少なくとも会話の中では Let’s を知っていれば十分だと思います。

アメリカの高校生は卒業前にプロムという正式なダンスパーティがあります。アメリカの映画やドラマが好きな人は聞いたことがあると思います。男子はタキシード、女子もドレスを着ています。きっとそんな時に男子がすました顔で「Shall we dance?」って言うんだろうな、と思った塾長でした。

勉強とは直接関係ありませんが、こんな音楽があります。違いが実感できるのではないかと思います。

SHALL WE DANCE?

1956年の映画「王様と私」での歌です。昔のシャム（今のタイです）の王様から子どもの家庭教師を頼まれたイギリス人女性のお話しです。数年前に渡辺謙さんもブロードウェイで王様役を演じて話題になりましたね。

Let’s Dance

イギリスのデヴィッド・ボウイというミュージシャンの1983年の曲です。