分数感覚の育成

パズル道場では早い段階から分数感覚を養います。分数そのものではなく、まずは分数を感覚的に身につけたいのです。分数は中学生や高校生、聞くところによると大学生でも苦手な人が多いですよね。それは分数を他の数字（整数や小数）と同じように考えようとするからです。感覚的にとらえる方が後々わかりやすいんですよね。

年中からパズル道場を始めた年長さんが初めて分数感覚の問題に挑戦しました。しばらくして「わからない・・・」と訴えるような目で私を見ました。わからない言葉はないようでした。そこで

私「これはいくつある？」

年長さん「３つ」

私「そのうちの１つにななめの線を書くんだよ」

すると年長さんは、真ん中の四角に1本のななめ線を書きました。

「おお！！」って感じでした。目から鱗が落ちる感じですね。言葉通りに考えると確かにそれで正解なんですよね。でも、やっぱり、次からはこういうふうに答えようね、と言ってしまいます。

小学校の4年生くらいになると間違いなく左の四角を斜線で埋めます。それって知らず知らずのうちに既成概念を押し付けられているのですね。それも小学生の早い段階で。これが本当によいのか、自由な発想を阻害しているのではないか・・・などと考えてしまいます。学習塾なんだから細かいこと気にしないで生徒の成績を上げることだけ考えればいいんだよ！と言われそうですが、子どもの将来、もっと大きく言えば日本の未来を考えると本当に大事なことは何だろうなぁと考えてしまいます。