脳のクセを知ろう

誰でも１回や２回はやったり、やられたりしたことがあると思いますが、

「ピザピザピザピザ・・・」と１０回言った後で、ひじを指さして「ここは何？」と聞かれると思わず「ひざ！」と言ってしまいます。あるいは知っていて「ひざ」と言うのをグッとこらえて「ひじ」と言えたとしても一瞬間があきますよね。これは脳のクセなのでどうしようもないことなんです。

先日、面積の問題を考えてみましたが、たくさんの問題をやっていると、どうしても　これを求めて、これを引いて、次にこれを足す・・・なんていうふうに考えてしまいます。そんな時に

こんな問題があるとついつい考えすぎてしまって、アレ？わからない・・・なんてことになってしまいます。この問題は三角形の面積さえ求められれば答えが出せますからシンプルなのですが、シンプルな考え方ができなくなってしまっているんですね。

他にも英語の過去形の問題をやっている時に１問だけ現在形の問題が混じっていると、ついつい過去形で答えてしまいますし、「間違ったものを選びなさい」という問題が続いていて「正しいものを選びなさい」という問題があると　やはりついつい間違ったものを選んでしまいます。

これはプライミング効果と呼ばれるもので、脳のクセです。脳は体の中で最もエネルギーを使います。ですから少しでも省エネしようとするのです。同じことが続くと考えるのをやめてしまうんですね。

では防ぎようがないのかと言えばそんなことはありません。皆さんご覧になったことがあると思いますが、電車の駅員さんは「〇〇よ～～～し」などと言う時に必ず指をさします。ただ単に目で見るだけだと見たつもりになってしまうので、声に出し、動作するんです。

問題を解くとき、特にテストのときには必ず問題の大事なところに〇をつけたり、線をひくなどの動作をする習慣をつけましょう。テスト中には声は出せませんからね。家で問題をする時には声にも出すといいですね。